防  音
 
 私たちは毎日の生活のなかで、さまざまな音を聞き、それによって多くの影響を受けています。
 
 しかし、音の感じ方には個人差があり、それを快いと感じる人と、それを不快だと感じる人がいます。
 
 また、住んでいる環境や個人の好みによっても影響されてくるでしょう。  
 
 最近では、二世帯住宅も増えています。
 
 二世帯住宅といえば、二つの家族が一つ屋根の下に住むことになるので、より一層、音の問題には気を使うようになることと思われます。
 
 そのような状況のなかで、防音対策はしっかりと行いたいものです。  
 
 防音対策とは、単に外からの騒音をシャットアウトするだけでなく、自分の家の生活音で近所に迷惑をかけないためでもあります。
 
 また、防音対策を上手に行うことによって、自分の好きな音楽を思う存分、楽しむこともできるのです。  
 
 快適な生活を送るために、防音対策ということについて考えてみましょう。

《防音対策の計画》
・防音工事は、部分的では効果がないので、音を遮断するためには、家全体でトータルに考えていく必要があります。

・石膏ボードや合板などの通常の仕上げ材料を二重張りにしたり、壁内部の空気層の取り方やグラスウールの入れ方を工夫して、防音効果を高めましょう。

・特に防音の必要な部屋は床や壁を防振材で支持して二重にしましょう。

・建物の構造では、一般に鉄筋コンクリート造が最も防音効果が高いとされています。

・空気を伝わってくる音は、窓や壁の隙間をなくし、気密性を高めましょう。

・できるだけ音の抜け道がなくなるよう換気扇や照明器具の取付場所などを配慮しましょう。

・壁や床を伝わってくる音は、音のエネルギーを吸収し、はね返します。

・音の出る部屋と静かにしたい部屋を離すなど、部屋の配置も考慮しましょう。  

《防音対策の3つのポイント》
 ・遮音
 ・吸音
 ・防振

《遮音》
・音を伝えないようにし、はね返すことをいいます。

・一般的には質量が大きいほど、遮音効果は高まるといわれています。

・壁の構造に配慮し、外壁材や内壁材には厚くて重いものを選ぶようにしましょう。鉄筋コンクリート造は重量が大きく遮音性能が高く、効果が大きいでしょう。  

−遮音材−  
 コンクリート、鉛シート、ガラス、ガラスブロックなど

−遮音箇所−  
 窓、床、水回りの配管、階段、壁など

−遮音方法−  
 壁(壁内部、仕上げ)に遮音材を使用します。   
 二重サッシ、防音ドアなどを使用します。  

《吸音》
・音を吸収することをいいます。

・ボード類や繊維質の素材で、音のエネルギーを吸収します。

・一般に、カーペットや畳は非常に吸音性に優れています。以下、コルクタイル、ゴムの裏打ちをした床材、フローリング、大理石など石やタイルと続きます。

・吸音材は素材や使い方によって、遮音、吸音できる音の種類が違ってくるので防音の目的に応じて使い分ける必要があります。  

−吸音材−  
 グラスウール、ロックウール、多孔質ボード類、有孔ボード、石膏ボード、
 じゅうたん、カーテン等

−吸音箇所−  
 壁、天井、床

−吸音方法−  
 室内仕上げ材や下地として使用します。   
 空気層を適切に設けましょう。

《防振》
・壁など構造体に伝わる振動を防ぐことです。

・音や振動を発生させる設備機器などを、弾性のある材料で支えて、振動が建物の構造体に伝わらないようにします。  

−防振材−  
 ゴム、バネ、コルクなど

−防振箇所−  
 洗濯機置き場、オーディオルームなど

−防振方法−  
 設備機器設置の際に防振ゴムを使用したり、二重床構造などを用いると効果的です。

■音響について
・音を楽しむための部屋では、防音に加え、音響をよくする仕掛として、音響材料は効果を発揮します。ただし、音響材料は特殊なものもあるので、コストが高くなったり、一般の住宅の室内仕上げに適さない場合もあるので、注意しましょう。

・音源の特徴に合わせて音を反射する面と吸収する面をバランスよくつくっていきます。

・壁や天井の形状を配慮しましょう。

・地下は外壁が外気に接していないため、オーディオルームなど  防音性能が求められる部屋には適しています。

■住まいの各部の防音
《屋根》

・金属屋根は下地に軟質繊維板などの防音下地材を使うとよいでしょう。
・コンクリート、瓦には防音効果があります。

《外壁》

・重量のある厚い壁が防音効果を高めます。

・コンクリートやタイル貼り、サイディングなどは遮音性が高いです。


《内壁》

・壁の内側に、グラスウール、ロックウールなどを使用し、石膏ボードや遮音シートを下地に仕上材を張ると、遮音性能が高くなります。

・仕上に吸音材を使うと、室内の音の響きが調節できます。

・間仕切の壁は天井裏まで立ち上げるとよいでしょう。

《天井》
・天井裏には断熱材を入れ、石膏ボードを下地に吸音板を張ると効果があります。


《開口部》

・窓などの開口部は音が伝わりやすい部分です。

・窓の防音性能は気密性と遮音性が重要です。

・完璧に遮音したい場合は、二重サッシを用いるのが最も効果的です。

・2枚のガラスの間に空気やガスを封入したペアガラスや、特殊な膜を挟みこんだ合わせガラスにも、遮音性能の高いものがあります。

・ガラスや空気層の厚みも遮音性能に影響するため、注意が必要です。

・はめ殺しの窓には、上記の他に、ガラスブロックを用いてもよいでしょう。

・特に防音性が求められる場所には、防音サッシや防音ドアを用いましょう。


《照明,設備》

・ダウンライトは、天井にあけた孔から音が逃げやすいので、遮音性の高い箇所では直付けなどの器具の方がよいでしょう。

・換気扇は音の漏れに注意して防音タイプのものを用いるのも一つの方法です。

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